Mar 30, 2006

ヨーロッパツアー・レポート

1月後半よりスタートしたヨーロッパツアーも無事終了し、3月28日にツアーメンバー全員、無事帰国いたしました。ウェブ上のツアー報告もこれで最後となります。

ツアー報告の締めくくりはイベリア半島はポルトガルとスペインでの公演です。スペインは鼓童がずっと行きたかったところ。念願かなって今回初めての訪問となりました。

ポルトガルもリスボン以外の土地を訪れるのは初めてです。今回はリスボン北部に位置するポルトとフィゲイラ・ダ・フォスの二都市で公演を行ないました。


3月18日(土)
ポルト Coliseu do Oporto

ポルトはリスボンに次ぐポルトガル第二の都市です。会場は円形のコロシアム劇場で、古い中世の建物が残る市街地のど真ん中に位置します。この街の歴史地区は1996年にユネスコの世界遺産に指定されていて、石畳が続く路上を歩くと、さながらタイムスリップしたような感覚に落ち入ります。60年の歴史を持つコロシアムは石造りの建物で、ホールの音は反響が強すぎてリハーサルは少し心配でしたが、お客様が客席に入ると太鼓の音も吸収されて丁度よくなり安堵しました。それにしても、ポルトのお客様の盛り上がりは素晴らしかったです。


3月19日(日)
フィゲイラ・ダ・フォス
Centro de Artes e Espectaculos Figueira da Foz

フィゲイラ・ダ・フォスは、リスボンやポルトとは対照的に浜辺に面した夏のリゾート地です。ホテルの前がビーチで、寒くなければメンバー全員間違いなく泳いでいたでしょう。シーズンオフということもあるでしょうが、公演日は日曜日だったので、街はゴーストタウンのように静まり返っていました。とにかく週末は「徹底して休む!」のがカトリックの土地柄なんですね。ここの劇場はリスボンやポルトと比べると家族連れが多く、ゆったりと公演を楽しんでいました。同じ国なのに、地域によってお客様の反応がさまざまでとても面白いですね。


さて、ツアー最後の公演国スペインです。今回は、スペインの北部三都市を訪れました。「フラメンコ・闘牛」といったスペイン南部のイメージとはひと味違った雰囲気を体験しました。


3月22日(水)
レオン
Auditorio Ciudad De Leon

レオンは、カスティーリャ・レオン州にある歴史的な街で、ローマ、エルサレムと並ぶ三大カトリック巡礼地、サンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く重要な中継地として栄えた所だそうです。確かに旧市街の中心にそびえ立つ大聖堂や寺院は圧倒的な存在感を放っていました。寺院は夜でも礼拝に訪れる人が絶えず、連綿と受け継がれる信仰の厚みを感じます。そうそう、レオンではまったく英語が通じず、もう身振り・手振り・筆談を交えつつ町の人々とコミュニケーションを取りました。かえって日本語で話した方がうまく通じたり。しかしレオンの人々、スペイン語を話さない我々にもまったく違和感なく接してくれました。


3月24日(金)
サン・セバスチャン
Centro Kursaal

サン・セバスチャンは、フランス国境に近いバスク地方の港町です。今回のツアーの公演地は海沿いの町が多く、ここも浜辺に面した劇場です。街並みはフランスかスイスかと見まがうほどの奇麗さで、あきらかにレオンとは雰囲気が違います。かつては重工業で発展し、現在も夏の保養地として観光客を集めています。バスクは独特の民族・言語・文化圏を持つところ。折しも公演日の午前中に、バスクの分離独立を目指す民族組織「ETA」が無期限停戦の声明を出し、劇場スタッフがTV中継に釘付けになっていました。やっぱり嬉しいんだそうです。お客様の雰囲気はとても情熱的で、見ているこちらが感動するぐらいの拍手と声援でした。終演後も、鼓童のスタッフはお客様の質問攻め(ここは英語が通じる!)。血の熱さを感じました。


3月25日(土)
サンタンデール
Palacio Festivales Cantabria

さあ、ツアー千秋楽を飾るのは、同じくカンタブリア海に面する保養地サンタンデール。風が強いながらも気温は高く、もう子供達が泳いでいました。海辺に建てられた奇抜なデザインの劇場は、内部の構造が「迷路」のようでルートが憶えられない!バスクとはまた雰囲気が変わり、街の人々はおっとりした感じです。人懐っこくて親切ですが、道を聞いても皆が違う方向を教えてくれたり・・・。ここもレオン同様、英語は通じませんでした。無事公演のほうは盛況に終わり、公演後の荷物をまとめて、簡単な乾杯「お疲れさん!!」。

二ヶ月間、苦楽を共にしてくれた現地照明スタッフのマティアス君とヨリスさん、各国でお世話になったエージェントの皆さん、公演を見に来てくださったすべてのお客様、鼓童メンバー&スタッフ、そしてウェブを通じて応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました。

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[3月30日(木)現在 鼓童ヨーロッパツアーマネージャー秋元淳]

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Mar 22, 2006

ヨーロッパツアー・レポート

3月8日(水)9日(木)
オランダ・ロッテルダム Rotterdamse Schouwburg

鼓童、20数年ぶりのロッテルダムです。

鼓童が公演した劇場Schouwburgは、旬のダンスや演劇などを積極的にプログラムしていて活気が感じられます。鼓童公演の前日にも、ヨーロッパの中心的なダンス・カンパニーのである「ネザーランド・ダンス・シアター」の公演があり、とてもとても素晴らしい内容でした。実はこのカンパニーとは、石井真木さん作曲の「輝夜姫」という演目で1988年に共演歴があります。

さて肝心の鼓童の公演ですが、お客様の反応はストレート。拍手だったり、ため息だったり、かけ声だったり、曲中でも敏感に反応します。会場には、80年代に鼓童と交流があったオランダのパーカッション・グループ「サークル・パーカッション」のメンバーも見に来てくれて、久しぶりの再会がありました。

9日の午後には、オランダの人気TV番組「Pauls Punt」の収録があり、オランダの人気ロック・グループ「Bløf」と番組内で共演しました。この収録の様子はウェブログ内の、
見留知弘 2006年3月9日
をご覧下さい。ちなみに、オランダ国内チャート1位を記録した鼓童参加のシングル曲「Aanzoek Zonder Ringen」は、ロッテルダムの大手CD店でも大きなコーナーを占め、TVスポットも盛んに放送されていました。


3月16日(木)17日(金)
ポルトガル・リスボン Casino Estoril

リスボン再訪は4回目になります。気温20度、快晴、桜が開花しているポルトガルです。小雪がちらついていたベルギーが嘘のような暖かさ。いろいろな所で公演して来た鼓童ですが、カジノでの公演はめったにあるものではありません。しかも開演は夜の10時半(!)です。ドレスコードがあり、お客様はタイとドレスで正装。スロットマシンが並ぶ開場前のロビーでは、お客様にお寿司が振る舞われておりました。テーブルでワイングラスを傾けるお客様を前に、一風変わったゴージャスな雰囲気を楽しみました。

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[3月22日(水)現在 鼓童ヨーロッパツアーマネージャー秋元淳]

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Mar 08, 2006

ヨーロッパツアー・レポート

2月27日から3月5日までの一週間、ドイツ四都市(ミュンヘン、ニュルンベルク、ハンブルク、デュッセルドルフ)での公演を行ないました。FIFAドイツ ワールドカップ開催を三ヶ月前に控えて沸き立つドイツより、公演の模様をお伝えします。


2月27日(月)28日(火)
ミュンヘン Gasteig Philharmonie

1987年より幾度となく訪れているミュンヘン。鼓童にとってすっかりおなじみの土地となりました。「Gasteig=ガスタイク」とは、大小のコンサート・ホールや音楽図書館、スタジオなどを併設する総合文化センターの総称で、ミュンヘンの音楽文化の中心地ともなっており、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地でもあります。2,400席の会場、今回も二日連続公演を満席で迎えていただきました。ミュンヘンのお客様は、音楽に対してとても繊細で厳しい耳を持っているようです。物音ひとつ立てずにステージの音に聞き入るお客様の集中力に、こちらも身の引き締まる思いがしました。


3月2日(木)
ニュルンベルク Meistersingerhalle

ミュンヘンと同じくドイツ南部バイエルン州に属する街、ニュルンベルクでの公演です。ニュルンベルクは1989年の公演以来二回目です。鼓童が来るのを待ちわびていたというお客様も多くいらっしゃいました。中には旧東ドイツ地方から四時間かけて見に来てくださった方々も。ありがたいことです。
会場のマイスタージンガーホールは、中世の町並みが色濃く残る旧市街から少し離れた郊外にあります。会場がある一角は、かつてナチスの党大会の常設会場があった広大な敷地です。1920年代後半から30年代前半にかけて、十万人以上を収容できるアリーナや競技場や五万人収容の大会会議場などが建設され、現在は会議場の建物の一部が「ナチス党大会場跡資料センター」として公開されています。自国の負の遺産をしっかりと見据えるドイツの姿が垣間見えました。


3月4日(土)
ハンブルク CCH(Congress Center Hamburg)

一気に北上してドイツ第二の都市ハンブルクへ。今回鼓童が訪れるのは三回目になります。ドイツ最大の港湾都市として発達した国際的な土地柄のせいか、おだやかなドイツ南部の雰囲気とはまったく違います。どことなくニューヨークに近い雑多なエネルギーを感じます。街の中心に位置する会場のCCH(Congress Center Hamburg)はコンサートの他に、産業拠点として国際会議や展示会場としても利用される多目的施設です。
公演にいらした観客の雰囲気も多種多様。子供から年配の方、おそらく出身や国籍・職業なども色々なのでしょう。アンコール後も拍手が鳴り止まないほどの熱気に包まれた夜でした。


3月5日(日)
デュッセルドルフ Tonhalle Dusseldorf

2001年以来6年ぶりのデュッセルドルフです。昨年オープンしたばかりの「Tonhalle=トンハーレ」というコンサートホールで、プラネタリウムを全面改装したという前衛的なデザイン。完璧な円形のドーム型で、館内を歩いていると方向感覚が分からなくなります。ホール部分が、楽屋などのある建物の内側に「宙釣り」状態という、二重構造の建物です。楽屋から舞台まではロビーの上にかかる狭い渡り廊下を越えていくので、太鼓を抱えながらの行き来はかなり苦労しました。建築デザインと実際の使い心地とのバランスは難しいですね。しかしホール自体の音響は素晴らしく、客席と舞台との緊密な一体感が生まれ、集中力の高いパフォーマンスに恵まれました。

Dusseldorf

[3月8日(水)現在 鼓童ヨーロッパツアーマネージャー秋元淳]

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Feb 21, 2006

ヨーロッパツアー・レポート

1月末から始まった今年のヨーロッパツアー、ベルギー・アントワープ3日間公演で幕を開け、現在は英国内を巡業中です。ベルギー、アイルランド、英国、オランダ、ドイツ、ポルトガル、スペインの7カ国を2ヶ月かけて巡るこのツアー、2月25日まで英国で公演し、26日からドイツへと渡ります。

今回の舞台では、厚みを増したパワフルな太鼓のほかに、繊細な弦楽器や唄/笛の表現が光っています。男性らしさと女性らしさ双方を引き立てる金子竜太郎の演出もご好評をいただいています。2月13日のバーミンガム公演ではBBCの取材があり、以下のサイトで演奏写真とレビュー記事がご覧頂けます。
BBC - Sound of the rising drum

今回のアイルランド/英国公演では、1980年代以来ご無沙汰していたダブリン、ニューキャッスル、ブライトンといった、鼓童にとって「懐かしい場所」も訪れています。なかでもニューキャッスルは、昨年末にオープンしたばかりのThe Sage Gatesheadという新しいホールでの公演で、素晴らしい環境で満員のお客様に迎えられました。

北アイルランドのベルファーストは鼓童にとって初めて訪れる土地。記念すべき北アイルランド・デビューとなりました。アイルランドのダブリンでは日本大使公邸にお招きを受け、各国のゲストの前で太鼓のパファーマンスも披露しました。同じくダブリンでは、アイルランド国営放送の視聴率ナンバーワン番組「Late Late Show」への生出演も果たしております。

現地のミュージシャンも公演会場に遊びにきてくれました。ダブリンではドーナル・ラニーさん、若手バンドKILAのローナン・オ・スノディさん、ロンドンではドラマーのレイ・クーパーさん、エジンバラではスコットランドの太鼓グループ「Mugenkyo Taiko」の皆さん、ブライトンではパーカッショングループ「Stomp」のメンバーも大勢かけつけてくれました。こうした出会いや再会も旅の醍醐味です。

[2月21日(火)現在 鼓童ヨーロッパツアーマネージャー秋元淳]


The Sage Gateshead 外観

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The Sage Gateshead ホール内部

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アイルランド、ダブリンの日本大使公邸にて

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